2014年春の消費増税の影響で低迷が長引く国産登録車に比べ、外国製の輸入車の販売が順調だ。なかでも高級車は快調。14年度シェアをみると、小型車「ポロ」や輸入車で初めて13年に「日本カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞した「ゴルフ」を擁し、輸入車としては低価格帯が多いフォルクスワーゲン(VW)ブランドが19.27%だったのに対し、高級車の品ぞろえが充実するメルセデス・ベンツブランドが主力セダン「Cクラス」などを軸に追い上げ、19.08%と肉薄したことが象徴的だ。
そのメルセデスの旗艦セダン「Sクラス」のプラグインハイブリッド車である「S550 プラグインハイブリッド ロング」、高級車の代名詞的ブランドでもあるロールス・ロイスの「ゴースト シリーズII」、欧州高級車で世界販売台数首位であるBMWの旗艦SUV(多目的スポーツ車)「X6」という超高級車3車種を専門家に評価してもらった。クーペ風の外観でスポーツ走行が得意な「X6」をはじめ、他の2車種もハンドルを握っても楽しいとの評価があった。
※価格など詳細ページの情報は掲載時点のものです
左から右にメルセデス・ベンツ日本「S550 プラグインハイブリッド ロング」、英ロールス・ロイス・モーター・カーズ「ゴースト シリーズII」、BMW「X6」
【メルセデス・ベンツ】
●1500万円超、EV走行も力強く「S550 プラグインハイブリッド ロング」
メルセデス・ベンツ日本(東京・港)はプラグインハイブリッド(PHV)の高級セダン「S550 プラグインハイブリッド ロング」を14年12月中旬に発売した。最高出力333馬力のV型6気筒ターボエンジンに、最高出力115馬力のモーターを組み合わせたPHVで、システム最高出力は442馬力、最大トルクは650N・m。時速140kmまでEV(電気自動車)走行が可能で、普通充電インフラを使い4時間で満充電でき33km走行できる。
ハイブリッドからEVなど4つの走行モードが選択でき、モーターのみでの走行の限界点をアクセルペダルの踏み込み抵抗を増やすことで知らせる「プレッシャ・ポイント」機能、不要なアクセル操作を知らせる機能も備えた。
安全装備は同社が「部分自動運転を実現した」と表現する最先端のパッケージ「レーダーセーフティパッケージ」を装備、ステレオカメラや6個のレーダーが、横切る車両や対向車、歩行者らを検出し、アクセルやブレーキ操作などを自動で補助する。全長5250mm、全幅1900mmの大きな車体で、後席は余裕の乗り心地。14個のエアクッションによるマッサージで、温熱効果を味わえるマッサージ機能もオプションで追加できる。価格は1590万円。