東海旅客鉄道(JR東海)が超電導リニアの輸出に向け、業務委託先の米社を通じて米メリーランド州で鉄道営業権の取得を申請したことが25日わかった。すでに廃線となっている休眠状態の鉄道会社の営業権を譲受できるよう、昨年9月に州政府へ申請した。
JR東海は「ザ・ノースイースト・マグレブ」社に米国で政財界との調整やPR活動を委託している。米社の幹部が個人出資で新会社を設け、休眠状態の「ワシントン・ボルティモア・アナポリス鉄道」から営業権取得を目指している。リニアの輸出が実現した場合、将来の建設主体の一部となる可能性がある。
JR東海は米東部のワシントン―ボルティモア間にリニアを、テキサス州に従来型新幹線の輸出を目指している。国内では2027年に世界初の超電導リニア新幹線を品川―名古屋で開業する予定だ。国外にリニアの導入先が広がれば、車両や保守のコスト減につながるとみている。