【フランクフルト=加藤貴行】独フォルクスワーゲン(VW)が29日発表した2015年1~3月期決算は、純利益が前年同期比21%増の28億8700万ユーロ(約3780億円)だった。西欧市場の回復を追い風に、利幅の大きい高級車の収益拡大が続き、VWブランド乗用車の利益率も回復した。売上高は10%増の527億3500万ユーロ。
グループの世界販売台数は260万7千台と2%上積みした。地域別の乗用車販売は西欧が7%増え、北米も「アウディ」などがけん引し4%増えた。一方、最大市場の中国は2%増と伸びが鈍った。
グループの売上高営業利益率は6.3%と0.3ポイント上昇した。部門別はVW乗用車が2%と0.2ポイントと小幅ながら改善。アウディとポルシェの利益率は若干低下したが、それぞれ9.7%、15.1%と高い水準を維持した。