【パリ=共同】フランス南部で墜落したドイツ機のブラックボックスを分析しているフランス航空事故調査局(BEA)は6日、アンドレアス・ルビッツ副操縦士が直前の便で降下の「練習」をした上で、故意に墜落させたと結論付ける初期報告書を公表した。フランス公共ラジオが伝えた。
報告書などによると、副操縦士は3月24日、墜落機でドイツ・デュッセルドルフからスペイン・バルセロナに向かう往路に乗務していた際、自動操縦で機体を30メートルまで降下させる操作を5回繰り返していたことが記録されていた。実際の降下は「感知できない」程度だったとしている。
その際、機長は操縦室を離れており気づかなかったとみられる。同機は同じ日にバルセロナからデュッセルドルフに戻る途中、アルプス山中に墜落した。
報告書は、副操縦士が「自動操縦で機体を降下させ故意に墜落させた」とした。墜落では、副操縦士を含む乗客乗員150人全員が死亡。ブラックボックスのうちボイスレコーダー(音声記録装置)は墜落当日に、フライトレコーダー(飛行記録装置)は4月2日に見つかり、BEAが分析していた。