11日午前の東京株式市場で日経平均株価は続伸し、午前の終値は前週末比245円32銭高の1万9624円51銭だった。250円超高で寄り付いた後上げ幅を拡大し、300円超高い1万9600円台後半まで買われる場面があった。前週末8日の米株高などを好感した買いなどが入った。ただ、買い一巡後は利益確定売りも出てやや上げ幅が小さくなった。今後も続く主要企業の決算発表を見極めたいとして上値を買い上がることに慎重な投資家もいるようだ。
8日発表の4月の米雇用統計は市場予想に沿った結果となり、雇用が復調しつつも、利上げは当面ないとの見方から米株価が大幅に上昇。日経平均も流れを引き継いで買い注文が膨らんだ。中国人民銀行が10日に追加利下げを決めたことも投資家心理の改善に寄与した。
外部環境の改善を背景に主力株を中心に幅広い銘柄に買いが先行した。商社株などの上昇が目立つ。環境技術でトヨタと包括提携すると伝わったマツダも上昇した。2016年3月期の営業利益について過去最高となる見通しを8日に発表したトヨタは朝方に買われたあともみ合った。
不適切会計をめぐって決算発表を6月以降に延期する東芝や資本金を1億円に減らすと伝わったシャープはストップ安をつけた。
日経ジャスダック平均株価は続伸し、午前の終値は同13円20銭高の2576円01銭だった。〔日経QUICKニュース(NQN)〕