安倍晋三首相は16日、神戸市中央区の東遊園地を訪れ、阪神大震災の犠牲者の名前が刻まれた「慰霊と復興のモニュメント」に献花した。阪神大震災の慰霊関連施設を首相が訪れるのは初めて。犠牲者追悼のためにともされているガス灯「1.17希望の灯り」を訪れた後、甚大な被害から立ち直った革靴製造の中小企業も視察した。
首相はこの後、防災研究機関の「人と防災未来センター」を訪問し、震災の経験を伝えるボランティアと意見交換した。「阪神大震災の教訓を東日本大震災の際にどれくらい生かすことができたかも、我々は検証しなければいけない」と指摘。「2つの大きな災害を経験をしたので、しっかりと今後に生かしていきたい」と語った。
首相は、今年が大震災発生から20年の節目であることを踏まえ、国会などで神戸訪問に前向きな姿勢を示していた。午後には和歌山県に移動し、世界遺産の高野山で観光振興の取り組みなどを視察する予定。17日も和歌山県内を視察し、夜に帰京する。