川崎市発注の公園整備工事で入札情報を漏らしたとして、官製談合防止法違反(入札妨害)の罪に問われた市職員、田代竜三被告(38)に、横浜地裁は22日までに、懲役1年6月、執行猶予3年(求刑懲役1年6月)の判決を言い渡した。
公契約関係競売入札妨害の罪に問われた川崎工苑建設の本多研一被告(50)は懲役1年、執行猶予3年(求刑懲役1年)とした。
佐藤基裁判官は判決理由で「市職員と特定業者が秘密の情報をやりとりして出来レースのような入札になれば、公正に税金が使われず悪影響が大きい」と述べた。田代被告に対しては「税の公正を図る立場にあり、責任は重い」と指摘した。
判決によると、田代被告は市の公園や緑地化関連の部署に勤務していた2013年7月23日ごろ、一般競争入札の秘密事項だった工事価格の記載書類を本多被告に見せ、入札の公正を害した。同8月1日の入札では川崎工苑建設が最低制限価格で落札した。〔共同〕