警護役の組員2人に拳銃を持たせたとして銃刀法違反(共同所持)の罪に問われた指定暴力団山口組の元最高幹部、滝沢孝被告(80)が9日に死亡したことが関係者への取材でわかった。2度目の差し戻し控訴審判決が同日に言い渡される予定だったが、弁護側が病状悪化を理由に公判手続きの停止を求めていた。公訴棄却になる見通し。
滝沢被告は1997年に大阪市内のホテルで拳銃と実弾を持った組員2人に警護させたとして、2001年に逮捕、起訴された。これまでに大阪地・高裁で計3回の無罪判決が出たが、最高裁で破棄差し戻しが2回確定。大阪地裁が17年3月、2回目の差し戻し審で懲役6年の有罪判決を言い渡し、その後に控訴審が続いていた。