北九州市小倉北区で昨年5月、男性歯科医(30)が刺され重傷を負った事件で、福岡県警は22日、暴力団工藤会(本部・同市)トップの総裁、野村悟被告(68)=組織犯罪処罰法違反罪などで起訴=ら最高幹部4人を同法違反(組織的殺人未遂)の疑いで再逮捕した。野村容疑者の逮捕は3回目。県警は野村容疑者らが歯科医への組織的な襲撃を指示したとみている。
他に再逮捕されたのは工藤会ナンバー2の会長、田上不美夫被告(58)や同会理事長、菊地敬吾被告(42)ら。県警は4人の認否を明らかにしていない。
4人の再逮捕容疑は実行役の組幹部らと共謀し、昨年5月26日朝、北九州市小倉北区真鶴1近くの駐車場で、車から降りた歯科医の腹などを刃物で多数回突き刺し、重傷を負わせた疑い。
歯科医襲撃事件では、実行役の組幹部ら9人が組織犯罪処罰法違反の疑いで逮捕され、4人が同法違反罪で起訴されている。
野村容疑者は、歯科医の祖父で同市漁業協同組合の元組合長を1998年に射殺したとして、昨年10月に殺人罪で起訴。2013年の女性看護師襲撃事件にも関与したとして組織犯罪処罰法違反(組織的殺人未遂)罪で追起訴された。