日銀の岩田規久男副総裁は27日、札幌市内で講演し、物価動向のカギを握る個人消費について「改善基調が徐々に明確になっている」と述べた。先行きについても、賃上げなど雇用・所得環境の改善が続き「底堅く推移する」と予想した。
日銀が4月30日の金融政策決定会合で2%の物価上昇目標の達成時期を後ずれさせた要因として、岩田氏は昨年4月の消費増税による需要下押しと原油価格の下落を挙げた。そのうえで「物価の基調自体は想定した政策効果の波及メカニズムが機能する形で着実に高まっている」と述べ、目標の達成に自信を示した。