【ドレスデン(ドイツ東部)=江渕智弘】日銀の黒田東彦総裁は27日午後(日本時間27日夜)、急速な円安について「為替レートは経済・金融のファンダメンタルズ(基礎的条件)に則して安定的に推移してもらうのが一番望ましい」と述べた。同日開幕の7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議の前に記者会見で発言した。
市場では「足元で続く円安・ドル高を追認した」との見方も出ている。黒田総裁はG7会議で為替問題が取り上げられる可能性も示唆した。
追加金融緩和については「物価の基調が崩れるということになればちゅうちょなく」と述べ、利上げを探る米連邦準備理事会(FRB)と対照的な姿勢を改めて示した。
G7会議は28日から本格討議に入り、29日に閉幕する。