愛知県豊田市の住宅から3人の遺体が見つかった火災で、県警足助署は27日、司法解剖の結果、3人は首を絞められて窒息死した可能性があると発表した。3遺体とも損傷が激しく、性別は判明しなかった。この家に住む女性3人の行方が分からなくなっており、同署は今後、遺体のDNA型鑑定などで身元特定を進める。
県警や親族によると、世帯主のアルバイト、松井芳治容疑者(65)=銃刀法違反容疑で現行犯逮捕=は、火災が起きた26日早朝、70代の兄と携帯電話で会話。「家族の首をひもで絞め殺した後、(自宅に)灯油をまいて火をつけた」などと話していたという。
県警の調べに対し、松井容疑者は「家族を殺して自分も死ぬつもりだった」といった趣旨の供述をしているという。
足助署は同容疑者が義母(89)と妻(65)、長女(37)の3人を殺害し、自宅に放火したとみて裏付けを進める。
火災は26日午前4時半ごろ、発生。松井容疑者宅など計240平方メートルを焼いた。同容疑者は同午前6時45分ごろ、自宅から約30キロメートル離れた同県岡崎市内で包丁2本を所持していたとして、現行犯逮捕された。