浄土真宗本願寺派(京都市下京区)は28日までに、世界遺産の本山・西本願寺にある国宝・御影(ごえい)堂の柱に落書きが見つかったと明らかにした。京都府警下京署が文化財保護法違反などの疑いで調べる。
本願寺派によると、落書きは約5センチ四方の大きさで「諸」の文字。サインペンが使われたとみられ、色が薄くなっていることから、本願寺派は「かなり前のものの可能性がある」としている。
御影堂南側にあるヒノキ柱で、高さ約85センチの位置にある節をくりぬいて埋め込まれた別の木材の部分に書かれていた。職員が26日午後6時ごろ発見した。御影堂は日中は参拝者が自由に入ることができる。防犯カメラはなかった。
本願寺派によると、御影堂は1636年に再建され、現存する江戸時代の建築物としては最大規模。本願寺派の菊池宗城内務室部長は「このようなことは遺憾。油の被害が各地の寺社であってから警備は強化しており、これ以上の対策はできない」と話している。〔共同〕