北アルプスの秘境、黒部峡谷を巡る「黒部峡谷パノラマ展望ツアー」が29日始まった。黒部川のダム建設時に造られた高低差が約200メートルある関西電力の「竪坑エレベーター」など、一般非公開だったルートを通り抜け、北アルプスの雄大な景色を楽しめるのが売りだ。
3月の北陸新幹線の延伸開業に合わせ、富山県と黒部市、関西電力、黒部峡谷鉄道が組み、ことし初めて企画した。
ツアーは全7時間。黒部峡谷鉄道のトロッコ列車で終点欅平駅へ向かった後、専用列車に乗り換えて坑道を走る。
その先で乗り込む竪坑エレベーターは、1940年に完成した仙人谷ダムの建設作業用に設置された。地上へ昇れば、標高約800メートルの展望台から北アルプスの山々を一望できる。
さらに登山道を進むと、360度の景観を見渡せるパノラマ展望台も楽しめるが、残雪のため開通時期は未定だ。
ツアーは金~月の曜日限定で、11月末まで。〔共同〕