ゴルフの男子ツアーについて語る、日本トップリーグ連携機構の川淵三郎会長
男子ゴルフの片山晋呉選手(45)が日本ツアー選手権森ビル杯宍戸ヒルズのプロアマ大会で一緒にプレーした男性招待客に不適切な対応をした問題で、同大会に参加していた日本トップリーグ連携機構の川淵三郎会長(81)が朝日新聞の取材に応じた。「『帰る』とか『帰れー』とか大きな声が聞こえた」と当時の状況について明かした。
片山晋呉、当面ツアー出場自粛 不適切対応問題を謝罪
問題は、茨城県笠間市で開かれた同選手権開幕前日の5月30日に起きた。国内の男子ツアーを運営し、同選手権を主催した日本ゴルフツアー機構(JGTO)は調査中とし、トラブルの詳細は明かしていない。川淵氏は「二つ前の組で、1、2ホール目くらいだったと思う。招待客の1人は帰ったけど、他の2人は続けて回っていた」と振り返った。
プロアマ大会はトーナメントの主催・協賛企業が取引先などを招待し、出場選手とプレーしてもらう場で、接待としても利用されている。一方で、国内で開かれている男子ツアーは1983年の46試合をピークに減り続け、今季は23試合にとどまる。プロアマ大会でのトラブルの公表は異例だが、何度もプロアマ大会に参加してきたという川淵氏は「JGTOは減少するスポンサーを気にしている」と指摘する。
「なぜプロゴルフ界は成り立っているのか、選手はどういうサービスをしていくべきか。そういった選手教育が必要だと(JGTOの)青木功会長も感じている。この問題を放置してはいけないと、強い思いを持って取り組んでいる」
一方で、川淵氏はJGTOがツアーを自主開催する力をつけるべきだと提案する。「エージェント(広告会社)に任せるのではなく、スポンサーを自力で集めて、必要な経費を選手から出してもらった上で賞金を出していく。目標設定をして進めていったほうがいい」(浅野有美、松田光)