バングラデシュ国籍の親子3人が、強制退去処分の取り消しを求めた訴訟の判決で、東京地裁は18日までに、帰国すれば十分に病気の治療を受けられない恐れがあるとして、処分を取り消した。
判決によると、不法に入国したり、滞在したりしていた原告の男性(45)と妻(33)、長男(5)は2012年10月に東京入国管理局に出頭し、13年11月、強制退去処分となった。
谷口豊裁判長は、腸の病気を患う男性と、手術の経過観察が必要な長男が、薬代が割高で衛生状態も悪いバングラデシュで適切な治療を受けるのは困難だと指摘。処分は「社会通念に照らし著しく妥当性を欠く」と述べた。
東京入管は「判決内容を精査して対応を協議したい」とコメントした。〔共同〕