日本鉄鋼連盟(鉄連)が19日発表した5月の粗鋼生産量は、前年同月比7%減の891万6500トンだった。マイナスは9カ月連続。昨年4月の消費増税の影響が続き在庫が高水準となっている上に、自動車の生産台数が減少していることなどが響いた。自動車の生産台数は10カ月連続で前年同月を下回っている。
鋼材別では、自動車や家電などに幅広く使う主力の広幅帯鋼が同2.2%減の375万1200トンと7カ月連続の減少となった。自動車車体向けなどが用途の亜鉛めっき鋼板は同16.4%減の89万7400トンと10カ月連続で前年同月を下回った。
建材はビルのはりなどに使うH形鋼が同22.2%増の38万800トンで10カ月ぶりにプラスに転じた。在庫の調整が一段落し、生産が上向いてきたためという。〔日経QUICKニュース(NQN)〕