富山市の動物園「富山市ファミリーパーク」は5日、飼育していた国の特別天然記念物で絶滅危惧種のニホンライチョウのひな4羽のうち、1羽が4日夜に死んだと発表した。残りの3羽に異常はないという。
ファミリーパークによると、死んだひなは6月27日にふ化。4日夜に餌を与えると動かなくなり、その後死んだ。解剖したが、直接の原因は不明。今後、細菌検査もして感染症の有無を調べる。
ひなの突然死は、過去に長野県大町市の大町山岳博物館で飼育した際や、ファミリーパークで飼育する近縁亜種のスバールバルライチョウでも数例あるが、原因は特定されていない。
ニホンライチョウをめぐっては、環境省が6月、人工繁殖の技術確立を目指して北アルプス乗鞍岳(長野、岐阜両県)で卵計10個を採集。上野動物園(東京)で5羽、ファミリーパークで4羽がふ化した。〔共同〕