【イスタンブール=佐野彰洋】ギリシャへの新たな金融支援を巡り同国と欧州連合(EU)側が実務者協議で大筋合意し、正式決定に向け前進したという情報で11日のギリシャ株式市場では銀行を中心に幅広い銘柄が買われた。代表的な株価指標のアテネ総合指数は一時、前日終値より2%以上高い708まで上昇。705で取引を終えた。
アテネ総合指数が700台に回復したのは3日にアテネの証券取引所が株式取引を再開してから初めて。
新たな支援で息を吹き返すとみられる銀行株の値上がりが目立った。前日終値からの上昇幅はギリシャで最大手のナショナル銀行が一時、9%を超えた。大手のアルファ銀行、ピレウス銀行の株価もそれぞれ13%以上高くなった。
債券価格も上昇(利回りは下落)。取引が比較的多いギリシャの3年物国債の利回りは一時、前日より5%以上低い14.3%に低下した。