非常に強い台風15号は24日、沖縄付近で北上を続け、午後に沖縄本島や鹿児島の奄美地方に最接近する。25日午前に強い勢力を維持したまま九州に接近、上陸する恐れがある。気象庁は暴風や高波に厳重な警戒、大雨による土砂災害や浸水にも警戒を求めた。

黄円の範囲は風速15m/s以上の強風域、赤円の範囲は風速25m/s以上の暴風域、白の点線は予報円(台風の中心が到達すると予想される範囲)、薄い赤のエリアは暴風警戒域(台風の中心が予報円内に進んだ場合に暴風域に入る可能性のある範囲)

23日夜に最大瞬間風速71.0メートルを観測した沖縄県石垣市では24日にかけ、強風による転倒や、割れたガラスで手や足を切るなどし、５人が軽いけが。車が横転したり、屋根の一部が飛ばされたりする被害も起きた。

24日午前は、鹿児島県南種子町で１時間に61.0ミリの非常に激しい雨が降った。沖縄県の久米島空港では54.0メートル、渡嘉敷島では36.4メートルの瞬間風速を観測した。

気象庁によると、九州は25日未明から猛烈な風となる。予想最大風速は九州と沖縄40メートル（最大瞬間風速60メートル）、奄美28メートル（同40メートル）。西日本では24日の夜遅くから雷を伴い１時間50ミリ以上の非常に激しい雨が降る可能性がある。

台風15号は24日正午現在、沖縄県・久米島の北約90キロを時速35キロで北東へ移動した。中心気圧は940ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は50メートル、最大瞬間風速は70メートル。〔共同〕