【カイロ=共同】トルコのエルドアン大統領は24日、総選挙後の連立協議が失敗したとして、憲法の規定に基づき、国会(一院制、定数550)の再選挙を正式に決定した。大統領府が発表した。再選挙は11月1日を軸に調整が進んでいる。
1982年に成立した現行憲法では、連立協議が失敗した場合、大統領は再選挙を決定できる。大統領がこの権限を行使するのは初めて。エルドアン氏は25日、与党、公正発展党(AKP)のダウトオール首相に選挙管理内閣の樹立を指示する見通し。
野党3党のうち、2党は選挙管理内閣への入閣を拒否する方針。少数民族クルド人系の左派、国民民主主義党(HDP)は入閣に応じる方針だが、AKPとの対立が根深く、混乱も予想される。
AKPは2002年から単独政権を維持してきたが、6月の総選挙ではHDPの躍進に直面、過半数割れに追い込まれた。ダウトオール氏が野党との連立協議を進めたが、決裂した。