自民党の野田聖子前総務会長は5日、党総裁選への対応に関し「無投票ありきが党の常識ではない。(推薦人の)人数は考えず、協力してくれる仲間にこつこつと呼び掛けている」と述べ、引き続き立候補を模索する考えを示した。地元の岐阜市内で記者団に語った。出馬に必要な推薦人20人の確保が難航しているとみられる。
地元県連との会合に出席した自民党の野田聖子前総務会長(5日、岐阜市)
野田氏は、安倍晋三首相が無投票再選した場合に関し「後々を考えた場合、政治が非常に不安定になる。派閥のリーダーだけで無投票が事実上決まっていることに問題がある」と主張した。
選挙戦になれば安全保障関連法案の審議に影響を与えるとの党内の懸念については「総裁選の日程は党本部がつくった。私は与えられた日程に向かって、皆さんと一緒に活動しているにすぎない」と反論した。
同時に「私は法案に賛成している。『反安保』ではない」と述べ、集団的自衛権の行使容認や安保法案に否定的との見方を打ち消した。
野田氏はこれに先立ち、地元県連との会合に出席した。県連側は総裁選に出馬しても支援しない考えを伝えた。県連会長は、安倍首相に近い古屋圭司前拉致問題相が務めている。〔共同〕