東京都豊島区は16日、2019年秋に完成予定の新区民センターに大規模なトイレを導入する構想を発表した。新センターは地下3階、地上9階建てで、延べ床面積は約9000平方メートル。このうち、2階全フロアと3階の半分をトイレとする予定で、約40のブースや広めのおむつ替えスペースなど、区民に使い勝手の良さをアピールする。
同区は民間の日本創成会議が東京23区で唯一、消滅可能性都市に分類したことを受け、女性に優しいまちづくりを目指している。高野之夫区長は「子連れで安心して使えるトイレがほしいという女性の声にこたえる。町全体にきれいなトイレを広げ、区のイメージを向上させたい」と話す。
新センターの2~3階のトイレでは女性用ブースを全部で約30、男性用を約10整備する見込み。化粧直し専用のパウダーコーナーや着替え用ブースをつくる。近隣のコスプレ衣装店へやってくる愛好家の利用などを想定している。子ども用トイレに加え、おむつ替えのスペースも広めに取る。
新センターは区庁舎移転に伴う再開発予定地と隣接する。隣に建設されるホール利用者も渡り廊下を通じてセンターのトイレを利用できるようにし、女性トイレの行列解消に役立てる計画だ。