鬼怒川の堤防が決壊し大きな被害が出た茨城県常総市では18日、前日から降り続いた雨のため、住民らの多くは一時、屋外での片付け作業を中断した。避難所では雨の音におびえ、眠れないと訴える人もいた。
常総市水海道諏訪町の梅沢昭さん(81)は、管理するアパートの畳を外で乾かしていたが、ぬれてしまった。「このままでは腐ってしまう」とあきらめ顔だった。
約160人が避難している同市鴻野山の石下総合体育館。同市沖新田町の自宅が床上浸水した農業、飯村正子さん(63)は「雨の音を聞くと怖い。川の水位も上がったと聞いた。ようやく水が引いたのに、また水が流れてくるのではないか」と心配そうに話した。
同市水海道淵頭町の柴森久美子さん(75)が営む製麺工場は、豪雨の際に救助に来たヘリコプターの風で工場の屋根が飛び、17日から降った雨が中に入ってしまった。「臭いもきつくて早く片付けたいのに、どうしようもない」と疲れた表情だった。〔共同〕