【ワシントン=矢沢俊樹】米通商代表部(USTR)のフロマン代表は22日、ワシントン市内で講演し、今月末にも米で環太平洋経済連携協定(TPP)関係閣僚会合を開くことに関して「できるだけ早い妥結に向けて交渉を続ける」と語った。米国と中国との2国間投資協定構想を巡っては「ゴールまでの道のりは遠い」と早期決着に否定的な見解を示した。
中国の習近平国家主席による初の米公式訪問に合わせて、米経済界では米中投資協定の前進を望む声が強まっている。フロマン氏は、投資規制を原則自由化し、市場開放しない分野を両国が例外的に列挙する「ネガティブリスト方式」での交渉の現状について、「中国側のリストは当初よりは改善しているが、高水準の自由化からはかけ離れている」と説明。中国側の大幅な譲歩がない限り合意は困難だと語った。