民間登用の消費者庁前長官の阿南久氏(65)が在職中に大手乳業メーカーの外部委員などに就く約束をしたとして、消費者庁が国家公務員法違反と認定していたことが8日、分かった。阿南氏は取材に「規制があるとは全く知らなかった。認識が甘かった。反省している」と話している。
国家公務員法は一定等級以上の職員が在職中に、利害関係のある企業や団体などに再就職する約束や要求をすることなどを禁じている。
阿南氏によると、長官の任期は14年8月上旬までだったが、雪印メグミルクから打診を受け、7月末に同社取締役会の諮問機関である企業倫理委員会の委員に就任する約束をし、9月に就任した。日本生活協同組合連合会にも7月末に消費者活動アドバイザーになる約束をし、10月に就任した。いずれも報酬を受け続けている。
〔共同〕