ノーベル物理学賞を受賞する梶田隆章・東京大宇宙線研究所長(56)が13日、出張先のスペイン領カナリア諸島から帰国した。羽田空港で取材に応じ「だいぶ落ち着き、素直にうれしく思う。皆さんからおめでとうと言っていただき、ありがたく思う」と述べた。
梶田さんは受賞決定2日後の8日からカナリア諸島に出張し、宇宙から飛来するガンマ線を日米欧などの国際チームで観測する大口径望遠鏡の着工式典に参加。「(現地で)たくさん写真を撮られ、おめでとうと声もかけていただいた」と照れくさそうに話した。
その後、梶田さんは千葉県柏市の東京大宇宙線研究所に受賞決定後初めて出勤、学生や教職員ら約300人が出迎えて祝福した。
梶田さんは16日に富山市の自宅に帰る予定といい「家を富山に持ったのは、スーパーカミオカンデの研究の初期の段階で一番忙しい頃。腰を据えて研究に専念できたのはよかった」と振り返った。〔共同〕