東芝は4日、水素を使って発電する燃料電池システム「H2One(エイチツーワン)」を横浜市港湾局から受注したと発表した。受注は2例目で官公庁向けは初めて。燃料電池に使う水素自体を太陽光発電を使って製造する仕組みで、「地産地消」型なのが特徴だ。
エイチツーワンは太陽光発電で作った電力で水を水素と酸素に分解し、水素をタンクにためる。ためた水素を使って燃料電池で発電する。
大黒ふ頭の横浜港流通センターに、エイチツーワンのうち災害時などのBCP(事業継続計画)に対応するモデルを設置し、2016年3月に稼働する予定だ。ふ頭内で災害が発生し、通常の電力供給が止まってから3日間、電話やパソコンなど外部とのやり取りに必要な電力を供給する。
エイチツーワンは今年4月から受注活動を開始。初年度で50台程度の販売をめざしている。