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EU、トルコと月内にも首脳会議 シリア難民対応で協力探る

【バレッタ=森本学】欧州連合(EU)は12日、欧州に難民らが押し寄せる難民危機への対応を協議するため、マルタの首都バレッタで非公式首脳会合を開いた。流入に歯止めが掛からないシリア難民への対応で協力拡大を探るため、月内にもトルコとEU28カ国の首脳会議をブリュッセルで開くことで一致した。首脳会議の早期開催を求めていたトルコの要請に応じた格好だ。


首脳会合は11、12日に開いたアフリカ諸国とEUの首脳会議に続いて開いた。議論は直前までのアフリカ諸国との協力拡大から一転し、欧州へ渡るシリア難民らの主な“経由国”であるトルコとの連携強化に集った。


EUはシリアに隣接するトルコとの協力拡大なしには難民流入の抑制はできないと判断。10月中旬のEU首脳会議では欧州への難民流入に歯止めを掛けるよう協力を求める見返りに、トルコへの資金援助を拡大したりする方針を決めた。


ただ具体的な支援策を巡っては高い要求を示すトルコとEUとの調整が難航している。トルコは協力の見返りに30億ユーロ(約4千億円)の資金支援を要望。トルコ国民がEUに渡航する際の査証(ビザ)免除の早期導入やEU加盟交渉の具体的な進展なども求めている。


事態打開へトルコはブリュッセルでの首脳会議の開催を要請。トゥスク大統領は12日のEU首脳会合終了後の記者会見で「11月末に開く可能性が大きい」との見通しを明らかにした。


EUは秋以降、トルコとの連携強化を模索してきた。しかし冬が近づき天候が悪化しているにもかかわらず、トルコ経由で欧州を目指すシリア難民らの勢いに歯止めは掛かっていない。EUの「欧州対外国境管理協力機関」(フロンテクス)によると、トルコからギリシャへ渡ったシリア難民らは10月だけで15万人を超え、前年同月の約18倍に達した。


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