愛知県日進市の歩道で、男性(当時65)が刺殺された事件で、当時高校生だった少年(17)が13日、家裁送致された。名古屋家裁は同日、26日まで約2週間の「観護措置」を決定した。その期間中、非公開の少年審判が開かれ、送致容疑に至った経緯などを調査。その上で、少年院送致や検察官送致(逆送)などの処分が決まる。
少年法は、故意の犯罪行為で人を死なせた16歳以上の少年については、原則として検察官送致するように規定。名古屋地検は家裁送致の際、刑事責任が問えるとして、「刑事処分相当」の意見を付けたとみられる。逆送後に殺人罪などで起訴されると、成人と同じく、裁判員裁判の審理の対象となる。
捜査段階で名古屋地検は少年に対する鑑定留置を実施。事件当時の少年の心理状態などを調べた結果、少年に刑事責任能力があると判断したとみられる。今後、家裁が必要と判断すれば、「観護措置」を延長し、鑑定することができる。
少年の送致容疑は7月12日夜、日進市の歩道で男性の顔や首をナイフで複数回突き刺すなどして殺害し、現金約6千円などが入ったショルダーバッグを盗むなどした疑い。