【台北=山下和成】台湾の公平交易委員会(公正取引委員会に相当)は9日、スマートフォン(スマホ)などに使う電子部品のコンデンサーについて、日本ケミコンなど日系企業を中心に10社が価格カルテルを結んでいたとして、総額57億9660万台湾ドル(約220億円)の課徴金を科すと発表した。台湾でのカルテルに対する課徴金としては過去最高額という。
アルミ電解コンデンサーでは日本ケミコン(香港と台湾法人を含む計3社)、ルビコン、エルナー、三洋電機(香港)、ニチコン(香港)の7社に総額45億2290万台湾ドルを科す。タンタル電解コンデンサーではNECトーキン、松尾電機、米ビシェイポリテックの3社への課徴金は総額12億7370万台湾ドル。
同委員会によると当該企業はアルミ電解コンデンサーについて少なくとも2005~14年初めに価格や数量、顧客への対応方法などの情報を交換。タンタル電解コンデンサーでも同様の行為をしていた。コンデンサーはパソコンや家電などにも幅広く使われ日本企業のシェアが高い。