【ラスベガス=吉野直也】来年11月の米大統領選に向けて共和党は15日、ラスベガスで第5回テレビ討論会を開いた。パリ同時テロやカリフォルニア州の銃乱射事件後で初めてとなる。イスラム教徒の米入国禁止案を提案した不動産王ドナルド・トランプ氏(69)の支持率はさらに上昇しており、テロ対策を巡る論戦が交わされる。
討論会に参加したのはトランプ氏のほか、テッド・クルーズ(44)、マルコ・ルビオ(44)の両上院議員、元神経外科医ベン・カーソン氏(64)、ジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事(62)ら9人。トランプ氏のイスラム教徒の米入国禁止案への批判も出そうだ。
米紙ワシントン・ポスト電子版が15日発表した大統領選の世論調査で、トランプ氏の支持率が前回11月調査より6ポイント増え、38%に達した。同紙の調査では過去最高。調査はABCテレビと共に10~13日に実施した。
2位は保守派草の根運動「茶会」(ティーパーティー)が推すクルーズ氏。支持率は7ポイント増の15%で、前回の4位から2位に躍進した。トランプ氏の排他的な言動は国内外から激しい非難を浴びているものの、共和党支持者は好感している現状が浮かび上がっている。
米モンマス大学が14日発表した世論調査でもトランプ氏は首位で、支持率が同党候補として初めて4割を超えた。