金融庁の金融審議会(首相の諮問機関)は16日、銀行や金融持ち株会社がIT(情報技術)関連のベンチャー企業などに出資できるようにすることを求める報告書案をまとめた。出資が銀行のサービス向上につながると判断されれば、個別に認可を受けられるようにするのが柱。規制緩和により金融とITを融合した「フィンテック」分野の取り組みを後押しするのが狙い。電子商取引(EC)での決済関連事業などで銀行のサービス拡充が期待される。
フィンテックは欧米を中心に広がりをみせており、日本の金融機関からもIT関連企業への出資を通じて成長分野を取り込みたいとの要請が寄せられていた。正式な報告書がまとまれば、金融庁は来年の通常国会での銀行法改正案の提出を目指す。〔日経QUICKニュース(NQN)〕