サントリースピリッツは21日、2016年4月出荷分から主力ウイスキー「角瓶」など一部の洋酒を値上げすると発表した。ハイボールブームなどでウイスキー需要は拡大基調。生産設備の増強などのコストがかさんでいることから一部を価格に転嫁する。角瓶の値上げは1984年以来32年ぶりとなる。
サントリーは来年4月のリニューアルを機に角瓶を値上げする
角瓶は来年4月のパッケージの刷新を機に値上げする。700ミリリットル瓶の希望小売価格は税別1590円と176円(12.4%)上がる。サントリーは今年4月にも「山崎」など高級ウイスキーを中心に値上げした。今回は堅調な需要を背景に、ウイスキー販売全体の約5割を占める角瓶でも値上げに踏み切る。一方、低価格の「トリス」は価格を据え置くという。
角瓶のほかにも「オールド」や「ローヤル」「響ジャパニーズハーモニー」といった国産ウイスキーの価格も引き上げる。値上げ幅は11.9~25%。サントリーが買収した米ビームサントリーの主力バーボン「ジムビーム」も来年7月出荷分から700ミリリットル瓶で10.8%値上げする方針だ。