【ニューヨーク=中西豊紀】クレジットカード大手のマスターカードは28日、11月末から12月24日までの米年末商戦の小売売上高の推計が前年同期比で7.9%増えたと発表した。インターネットを使った買い物が同約2割増えたほか、家具も2桁の伸びだった。暖冬の影響などで苦戦も予想された2015年の商戦だが、昨年と同様に堅調さを保ったもようだ。
感謝祭翌日の11月27日からクリスマスイブの12月24日までを集計期間とした。マスターカードのクレジットカードのほか現金と小切手の決済も含めた数字で、自動車とガソリンの売り上げは除いた。今年は暖冬で衣料の販売減が予想されたが、女性ものはむしろ伸びた。ガソリン価格が低いことも全体消費を押し上げる要因になったという。
米国ではスマートフォン(スマホ)などを使ってのネット販売が急増している。全米小売業協会(NRF)の推計では15年の年末商戦はネットで買い物をする人の数が、実店舗で買い物をする人の数を上回る見通し。マスターカードは「(価格などの)情報収集にたけた賢い消費者が増えている」と分析している。