原油価格が4日午前の内外の市場で上昇している。アジア市場の指標となる中東産ドバイ原油のスポット価格は、取引の中心となる3月渡しが1バレル34ドル前後で推移。2月渡しだった2015年12月末に比べて1.40ドル高い。中東の主要産油国であるサウジアラビアがイランとの外交関係を断絶すると発表したことで地政学リスクの高まりが意識された。
東京商品取引所でもドバイ原油の先物相場が上昇した。1キロリットル2万9000円前後と15年12月末に比べ1000円程度高い。中東情勢の影響を受けやすいロンドン市場の北海ブレント原油は時間外取引で1バレル38ドル台前半と同約1ドル上昇している。
「国交断絶という強い措置にリスクが強く意識されて一時的に買われているが、長続きしないのではないか」(フジトミ)との声があった。