J・フロントリテイリング(3086)が4日発表した百貨店事業の2015年12月の売上高(速報、既存店ベース)は、前年同月比0.1%増だった。富裕層と訪日外国人(インバウンド)消費の寄与により、美術など高額品の売り上げが増加。暖冬による冬物衣料の苦戦を補った。大丸松坂屋の合計は0.3%増となり、ともに2カ月ぶりに前年実績を上回った。
部門別では、美術・呉服・宝飾が8.7%増えた。引き続き好調な富裕層とインバウンドの消費が売り上げ増を支えている。訪日外国人による免税売り上げは23%増と順調だったという。心斎橋店で実施した本館建て替え前のセールも全体の押し上げに寄与した。
食品はクリスマスケーキやおせちが好調だったが、売り上げは横ばいだった。また、暖冬で冬物衣料が苦戦し、婦人服は1.0%減、紳士服飾は3.9%減になった。コートや手袋、ロングブーツなどが影響を受けたという。
初売りについては「2日はほぼ前年並みだった」としている。〔日経QUICKニュース(NQN)〕