【広州=中村裕】トヨタ自動車をはじめ日系自動車メーカー5社の中国での2015年の新車販売実績が8日、出そろった。中国市場全体は小幅な伸びにとどまる見通しだが、トヨタ、日産自動車、ホンダ、マツダの4社が前年を大きく上回った。15年12月実績も日産など3社が2ケタ増を達成した。
通年で最も販売を伸ばしたのはホンダで、14年実績比で32.5%増の100万6332台と、初めて年間100万台を突破した。中国で人気の多目的スポーツ車(SUV)をテコ入れし、新型2車種「XR―V」「ヴェゼル」の投入効果で販売を押し上げた。
マツダは23万5261台と前年実績を11.5%上回った。主力セダン「マツダ3アクセラ」などスポーティーな外観、デザイン性の高さから若者を引きつけ、着実にファンを増やした。
トヨタも8.7%増の112万2500台で過去最高の販売台数を記録したほか、日産も6.3%増と過去2番目に高い水準となった。
15年12月も好調だった。10月に始まった小型車に対する減税措置が追い風となり、日産は3カ月連続で前年比2ケタの伸び率となった。スズキも低迷を脱し、11カ月ぶりに前年を上回った。中国市場全体の15年の新車販売実績は12日に公表される予定だ。