【ニューヨーク=高橋里奈】国連安全保障理事会は北朝鮮の4回目の核実験を受け、新たな制裁措置を定める決議案に北朝鮮船舶の入港制限や金融制裁を盛り込む方針であることがわかった。米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)が米当局者の話として伝えた。一部の北朝鮮船舶の入港を全世界で禁止することや、北朝鮮の金融機関との取引制限などを盛り込む。貿易や資金源の遮断で、北朝鮮経済をいっそう追い込む狙い。
決議案は米国が主導して作成している。日本などと協議したうえで、北朝鮮の最大の支援国である中国と交渉し、採決に持ち込まれる見通し。米国は水面下で安保理参加国との協議を加速しており、すみやかに採決したい考えだ。
新たな制裁措置では入港制限などのほか、かつての制裁をより強化し、渡航禁止や資産凍結の対象となる個人や団体を追加する。また北朝鮮向けに輸出を禁じる品目の拡大なども検討されている。核やミサイルの関連物資を運ぶ疑いのある船舶の検査を厳格に実施することも焦点となる。
北朝鮮の核実験を受けて安保理は6日に「強く非難する」とする報道声明を発表、新たな制裁を盛り込んだ決議案に迅速に取り組むとした。