【カイロ=共同】シリアのムアレム外相は9日、ダマスカスを訪問中のシリア和平の仲介役を務める国連のデミストゥラ特使に対し、25日にもジュネーブで開催される反体制派との和平協議に参加する意向を伝えた。ただ、協議に参加する反体制派のメンバーを確認する必要があるとあらためて強調した。シリア外務省が声明で明らかにした。
特使は25日の開催を目指し、双方の仲介を続けているが、反体制派を支援するサウジアラビアとアサド政権の後ろ盾であるイランの断交で中東情勢に緊張が高まる中、和平協議が実現するかが焦点となっている。
反体制派は既に統一交渉団の結成を決め、メンバー選定を進めている。しかし、一部には国際テロ組織アルカイダ系勢力との連携が指摘される勢力が関与。人選次第で政権側が交渉を拒否する可能性もある。
ムアレム氏は昨年12月末、訪問先の北京で和平協議に代表団を派遣する用意があると表明した。実現すれば政権と反体制派の直接対話が約2年ぶりに再開される。