「シバガス」などの名称で知られ、危険ドラッグの代替品として使われているとされる亜酸化窒素を販売したとして、群馬県警は25日までに、フィリピン国籍のラミス・ジェットロ・サントス容疑者(23)=東京都杉並区=を食品衛生法違反の疑いで逮捕した。県警によると、亜酸化窒素の販売で同法違反容疑を適用した摘発は全国初。
厚生労働省や県警によると、亜酸化窒素は麻酔薬などに使われている。陶酔作用があるとされ、「笑気ガス」などの通称でも知られている。
逮捕容疑は昨年10月14~30日ごろ、インターネットオークションに、亜酸化窒素入りの小型ボンベをホイップクリームを作る調理器具「クリームチャージャー」として出品し、札幌市内の40代女性ら3人に計72本販売した疑い。
小型ボンベは長さ約6センチで、オーストリア製。7.5グラムの亜酸化窒素が含まれ、食品添加物としての説明が添えられていた。3人にいずれも9800円で落札された。
県警によると、ラミス容疑者は「小遣い稼ぎだった」と供述。危険ドラッグの代替品として認識していたかどうかは、捜査中としている。〔共同〕