中部国際空港(愛知県常滑市)の国際線旅客便数が週359便に達し、2007年夏以来、9年ぶりに過去最高を更新した。29日、台湾の格安航空会社(LCC)のタイガーエア台湾が週7便で中部―台北線に就航。中部空港の友添雅直社長は「10年間、皆さんが苦労してきて果実が実り始めた」と話した。
中国本土に台湾、香港を加えた中華圏は200便を超え、昨年1月(139便)から大幅に増えて、けん引役となった。「台湾の人は日本をもっと知りたいと思っている」(タイガーエア台湾)と、昨年12月以降は台湾便の就航が相次いだ。中国のLCC、春秋航空などは中国本土への路線も増やしている。
国際線旅客便は08年のリーマン・ショックの影響を受け、09年冬に266便まで落ち込んだ。14年以降は中国人を中心とする訪日外国人の増加を受け、急回復した。
課題はデトロイトやフランクフルトなど4路線にとどまる北米、欧州、中東とを結ぶ長距離路線の拡充だ。友添社長も「中長距離も路線の充実に向け、継続して努力したい」と意気込んでいた。