【ワシントン=共同】米国とロシアは22日、シリア内戦の当事者であるアサド政権と反体制派の双方に対し、27日午前0時(日本時間27日午前7時)の一時停戦入りを呼び掛ける共同声明を発表、26日正午(日本時間26日午後7時)までに停戦受け入れの意思を示すよう求めた。
過激派組織「イスラム国」(IS)と国際テロ組織アルカイダ系の「ヌスラ戦線」は、一時停戦の対象には含まれない。米主導の有志国連合、シリア政府軍、ロシア軍はそれぞれIS掃討作戦を継続する。
ISなどの支配地域に対する軍事作戦は継続しながら、それ以外の地域での戦闘は停止するという変則的な内容。敵味方が入り乱れる状況下で停戦が発効するかどうかは予断を許さない。仮に発効しても停戦維持には相当な困難が予想される。
IS壊滅を最優先にしながら、シリア内戦の政治解決に向けた環境醸成を図るのが目的。アサド政権の後ろ盾であるロシアと、反体制派を支援する米国が停戦履行を監視する役割を負い、米ロ間で停戦維持のためのホットラインを設置する。