香川銀行と徳島銀行を傘下に持つトモニホールディングス(HD)は1日、大阪を地盤とする大正銀行と経営統合した。併せて2016年度から18年度まで3年間の中期経営計画を発表した。「成長する広域金融グループ」を目指し、3行合わせた貸出金残高を2兆6000億円にまで伸ばす。大正銀の不動産融資の強みを共有するなど相乗効果を高める。
今回はトモニHDが発足以来、3回目の中計。大正銀を加えた関西・四国にまたがる広域地銀グループとして初の策定となる。「成長戦略の実現」「経営インフラの有効活用」「各種ノウハウの共有」などにより、大正銀との経営統合効果を見込む。
経営目標としては、19年3月末の貸出金残高を3行単体合算で2兆6000億円に引き上げる。現在の約2兆3800億円(15年12月末)から約1割増となる。内訳は香川銀が1兆1845億円、徳島銀が1兆125億円、大正銀が4030億円。大阪地区に限ると、3行で7800億円としており、10年後に1兆円を目指す。
トモニHDは事業性融資や中小企業取引のノウハウが充実している。不動産融資を得意とする大正銀との統合により、多様な顧客ニーズを取り込みやすくなるとみている。