3月26日の北海道新幹線開業から1週間を迎えた2日、函館市内の観光地の人出は普段の週末とほぼ変わらず、開業直後は大勢の観光客であふれたJR函館駅前のにぎわいも落ち着いた。春休みの観光シーズンだが、北海道はまだ寒さが残っており、近くの商店主からは「暖かくなるゴールデンウイークに期待したい」との声が出た。
2日の函館市の気温は午後1時時点で6.5度。函館港に近い「金森赤レンガ倉庫」や歴史的建造物が残る元町では曇りで冷たい風が吹く中、観光客が記念写真を撮っていた。
1日に大宮から新幹線に乗り、家族4人で函館を訪れた埼玉県川口市の会社員、加瀬浩一さん(45)は「昨日は函館山の夜景を見た。今日はライトアップされる五稜郭タワーに上ります」と声を弾ませた。帰路も新幹線の予定だが「4時間近い乗車時間は私も子供も長く感じた」という。
函館駅前の「函館朝市」で食堂を営む井上敏広さん(67)は「先週末はものすごかったが、今日の人出はほぼ例年通り。桜が咲くゴールデンウイークに新幹線効果が表れるのを期待したい」と話した。〔共同〕