13日後場寄り付きの東京株式市場で日経平均株価は上げ幅を拡大している。一時は1万6351円と前日比の上げ幅を422円程度まで広げた。円相場が引き続き1ドル=109円に迫る水準で推移しており、円高基調の一服で輸出関連株の採算悪化に対する懸念が後退した。中国景気の底入れに対する期待も引き続き相場の支えになっている。日経平均先物が買われる場面でファストリやKDDI、ソフトバンクなど日経平均の値動きに与える影響が大きい値がさ株が一段高となり指数を押し上げた。
中国の税関総署が発表した3月の貿易統計で輸出が市場予想以上に増加した。クボタやコマツ、日立建機などの中国関連株が総じて高く、相場を押し上げている。前日の海外市場で原油価格が約4カ月半ぶりの高値を付けたことを受け、エネルギー関連企業の信用力が回復するとの見方などから三菱UFJや三井住友FGなどメガバンク株も引き続き堅調に推移している。
昼休み時間中の東証の立会外で、国内外の大口投資家が複数の銘柄をまとめて売買する「バスケット取引」は約92億円が成立した。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も上げ幅を拡大する場面があった。
12時45分時点の東証1部の売買代金は1兆2622億円、売買高は13億95万株。東証1部の値上がり銘柄数は1655、値下がり銘柄数は231、変わらずは64。
トヨタやホンダ、マツダなど自動車株は後場に一段高になった。小野薬が引き続き高く、村田製も堅調。ファナックなど機械株、新日鉄住金など鉄鋼株も買われている。半面、午前に年初来高値を付けたソニーが後場に入り下げ幅を拡大。大東建や任天堂も下げている。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕