福島県白河市の白河署東部交番で3月、市立中学3年の男子生徒(14)が交番相談員の男性(当時63)の頭を金づちで殴ってけがをさせた事件で、生徒が「(警察官の)拳銃を奪いたかった」という趣旨の供述をしていたことが14日、県警への取材で分かった。同日、地検白河支部は生徒を傷害と公務執行妨害の非行内容で家裁白河支部に送致した。
送致を発表した地検郡山支部などによると、生徒は3月23日午後2時過ぎ、交番で一人で勤務中だった相談員の男性の背後から、隠し持っていた金づちで後頭部を1回、振り返った男性の額を1回殴り、1週間のけがを負わせたとされる。男性は、拳銃は持っていなかった。
県警は生徒を殺人未遂の疑いで送検したが、地検郡山支部によると、男性のけがが軽かったことなどから「殺意を認定できるだけの証拠がなかった」として、傷害に切り替えて送致したという。
捜査関係者などによると、生徒は23日午前中に3学期の終業式に出席。一度自宅に帰った後で犯行に及んだ。生徒は学校の成績について悩んでいた、とも話していたという。