激しい揺れで、外壁が崩れ4階部分が押しつぶされた宇土市役所庁舎=16日午前7時29分、熊本県宇土市、本社ヘリから、河合真人撮影
16日午前8時前から、熊本県宇土市や熊本市上空を本社ヘリで飛んだ。至るところで民家の屋根が崩れ、雨に備えてかブルーシートで覆われた屋根もあちこちに見える。庭にがれきが積まれ、墓石も倒れていた。
商業施設や住宅の中に、宇土市役所が見えた。扇形の白い庁舎の壁がゆがみ、4階部分がつぶれているようだ。白い壁が何枚も地面に落ちている。周りに車はあるが、人の姿はない。
熊本駅の南側には脱線した新幹線が止まったまま。熊本城は天守閣の瓦が崩れ、しゃちほこもない。周囲の塀も少なくとも3カ所で崩れている。熊本市内の学校のグラウンドにはたくさんの避難者の車。20~30枚のブルーシートの上に、大勢の子どもたちもいる。川のそばに立つ熊本市民病院には救急車が3台。10人ほどの救急隊員が行き来しているのが見えた。
熊本空港には航空機3機と自衛隊のヘリコプター約10機が駐機していた。上空からは空港施設の被害は確認できない。近くの国道は大渋滞を起こしていた。14日夜の地震で被害が集中した益城(ましき)町では倒壊した民家が何軒も見えた。