韓国の朴槿恵(パククネ)大統領は18日の首席秘書官会議で、与党セヌリ党が大敗した総選挙の結果について「国民の民意が何だったのか考えるきっかけになったと思う」と述べた。総選挙では朴氏の強権的とも言われる政治手法が批判されたが、反省するような発言はなく、さらなる批判を浴びている。
朴氏が総選挙後、公の場で発言するのは初めて。朴氏は「政府も新たに発足する国会と緊密に協力していく」などと強調したが、野党側は攻勢を強めている。
最大野党「共に民主党」報道官は18日、朴氏の発言について「たった一言の反省もなかった」と批判。第2野党「国民の党」の報道官も「民意に対する認識が安易なようだ」とする論評を出した。
一方、韓国の調査機関「リアルメーター」が総選挙後の14~15日に行った世論調査結果によると、朴氏の支持率は前週より8・1ポイント下がり、31・5%になった。同社の調査では大統領就任後、過去最低という。(ソウル=東岡徹)