岸田文雄外相は29日に中国を訪問し、王毅(ワンイー)外相と30日に会談する方向で最終調整に入った。中国の南シナ海への海洋進出などでぎくしゃくしている日中関係の立て直しをはかる。訪中後は、新政権が発足したミャンマーなど東南アジア4カ国も訪問する方針だ。
岸田氏は中国の最高指導部のメンバーとの面会も調整している。日本外相の単独での中国訪問は2011年11月以来。王氏との会談は北朝鮮が核実験を強行した1月以来初めてで、北朝鮮問題、6者協議などについて話し合う見通しだ。
岸田氏は核実験後、早期の訪中を中国側に伝えていた。しかし中国は南シナ海での人工島造成などの海洋進出を、日本が米国とともに批判してきたことに反発。調整が難航していたが、今年は日中韓首脳会談を日本で行うなど、日中関係の立て直しも迫られていた。